来年度「五日市メソッド」スタート 都立五日市高校で探求学習 地域と連携し課題解決へ

 あきる野市五日市の都立五日市高校(田母神武浩校長)は来年度から行政や地域団体、教育機関などと広く連携し、地域の課題解決につながる探求学習に取り組む。これを「五日市メソッド」と呼び、3年間で課題解決力の高い生徒を育てる。(伊藤)

 「五日市メソッド」は五日市をフィールドに高校生目線で地域の魅力や課題を掘り起こし、仮説・分析を経て解決策や地域活性化のアイデアを提案するもの。3年かけて実践を積み重ねる過程で生徒が地域とつながり、関心を持ち、地域に深く入りこんでいくことがねらい。学習成果を地域や行政への提言として還元することで地域全体の活性化につなげる計画だ。
 授業の開始を前に同校はこのほど同市と「五日市メソッド」開発に向けた連携に関する協定を結んだ。協定書には両者が教員、職員、生徒等の相互派遣、相互受け入れにおいて便宜を図る旨が記されている。これにより同校は地域理解の段階で行政職員を招き、地域の概要を話してもらう授業を想定している。
 同校は来年度に向けて教育課程を大きく見直した。商業科をなくして普通科のみとし、2年次からマネジメント・アウトドア・アドバンスの3コース別に生徒の興味関心・進路希望に応える指導を行っていく。すべてのコースで大学進学レベルの学力の定着を図り、アウトドアコースではインストラクターにとどまらず起業者として活躍できる人材を育てるとしている。
 田母神校長(59)は「五日市高校は確実に変わります。地域の3分の1くらいの子が『この学校に行きたい』と言ってくれるような学校になれば」と話している。