日本国際観光映像祭で優秀賞 「森」と「水」主軸に 中嶋優貴さん あきる野の観光PR動画 ドローンで空撮
あきる野市秋川の映像作家、中嶋優貴さん(25)が手がけた同市の観光PR動画が日本国際観光映像祭日本部門シティプロモーションカテゴリーで優秀賞を受賞。応募作79点の中から選ばれ、先月28日に発表があった。
動画は同市の主要な観光資源である「森」と「水」を主軸にした構成で、山抱きの大カシや広徳寺、石舟橋など主に五日市地区の観光スポットをドローン空撮も取り入れ網羅。秋川牛や江戸前アユなどの地域を代表する食材も登場する。森と川の清らかな空気感、透明感が映り込んだ作品になった。
中嶋さんは市立西秋留小学校、西中学校を経て都立八王子桑志高校でものづくりの基礎を学んだ。卒業後、大手食品加工メーカーで4年間、研究開発に従事。好きな仕事に没頭する先輩の姿に感化され、「自分も好きなことで世の中の役に立ちたい」と独学で続けてきたカメラの腕を磨くことに。
腕試しに海外に渡り、忍者の格好をして記念撮影する「忍者フォトグラファー」の活動を台湾などで3カ月実施。SNSを通じて自身の作品を発信する中で他の人の動画作品を見る機会が増え、「写真より表現の幅が広がる」と次第に動画に興味が移っていった。
帰国後、知人の映像制作会社で動画制作に携わると同時に、独自に撮った作品もSNSで発信していった。
映像祭の存在を知ったのは、3年ほどの都会暮らしを終え実家に戻った昨年秋。応募締切は3週間後に迫っていたが、思い切って挑戦することにした。都会から久々にあきる野に戻り、「のどかで気持ちのいいところだと改めて感じた」と中嶋さん。この新鮮な感動が応募の動機となった。
受賞作は国際観光映像祭のサイトから見られる。中嶋さんは「受賞をきっかけに今後も映像を通して地域活性化に貢献できるよう励んで行きたい」と話している。(伊藤)