奥多摩、檜原でもCF開始 コロナで苦境の観光業、飲食店 遠方のファンに協力呼びかけ
新型コロナで大打撃を受けた檜原村の観光事業者が20日、奥多摩町の飲食店が21日にクラウドファンディング(CF)を開始した。両者は観光客利用が売上の大半を支えている事情があり、CFを通じて地元だけでなく離れた地域に住む奥多摩、檜原ファンにも支援を呼びかけたいという。(伊藤)
奥多摩の飲食店が取り組むのは青梅市、あきる野市で先行実施されているBUYLOCALプロジェクト。サイト上で1口5500円の食事券を購入してもらい、新型コロナが落ち着いたら来店して使ってもらう仕組み。店ごとに食事券なし(寄付のみ)のコースとどちらかを選べる。
参加店は氷川食堂、よりみち茶屋とおまわり、だしまき玉子専門店「卵道(ランウェイ)」、陣屋、山鳩、雲仙屋、炉ばた赤べこ、カフェクアラ、茶屋榊、丹三郎、鳩ノ巣釜めし、ちわきの12店。参加店を追加募集中。
発起人は氷川食堂を運営する桜ホテルズのオーナー小林利男さん。「全国の飲食店と同じように奥多摩の飲食店も非常に厳しい状況にあります。国、都からの給付金を待っているだけではなく、自分たちにもできることがあるならばやっていこうと決めてこのクラウドファンディングを立ち上げることにしました」とプロジェクト立ち上げの理由を説明する。
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檜原の観光関連事業者有志が立ち上げたのは「コロナに負けない!東京の里山、檜原村のお店応援プロジェクト」。新型コロナで生活・営業が制限される中、事業者と檜原ファンのきずなを再確認し、ご縁をつなぐものになればと企画したという。
参加事業所はウッドボックス、御根家、東京裏山ベース、東京チェンソーズ、東京里山シェアリング、檜原豆腐ちとせ屋、山ごはんカフェヒノハラテラスの7つ。事業所ごとに食事券や商品などの返礼が付く3000円~5万1000円の支援プランを用意。このほか返礼なしで檜原の観光全体を応援する5000円~10万円のプランもある。
発起人の一人、ヒノハラテラスの嶋﨑浩子さんは「今のこの状況が落ち着いた時に、きっと皆さんにまた檜原村へ来てもらえるよう、ご縁をつなぐチケットや、檜原村を思い出してもらえるような商品を返礼に用意しました。檜原や自分たちのお店を応援してくれる人がいるということ自体が励みになる」とプロジェクトが精神的な支えになっているという。参加店を追加募集中。問い合わせは042(588)4828嶋﨑さんへ。