多摩川遡上アユ994万尾 調査開始以来2番目に多い
今年、多摩川に遡上したアユは994万尾で、1983年に東京都が調査を開始して以来、2番目に多い数となった。1日、都島しょ農林水産総合センターが調査結果を発表した。
調査期間は3月20日~5月31日で、午前10時~翌午前10時までの24時間に多摩川河口から11㌔の地点に設置した網に入ったアユの数を毎日計数。期間中の累計数に入網率を掛けて遡上数を推定した。
遡上数の増えた理由として都は、昨年10月と今年3月、5月の雨量が例年より多かったことを挙げている。10月の雨は川床の泥を流し産卵に適した場所を作る。3月~5月の雨は呼び水となって遡上を活性化させるとされている。アユは秋に川で孵化して海に下り、翌春、川を遡る。
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2日、多摩川のアユ釣りが解禁され、夜明けとともに大勢の太公望が清流に竿を出した。今年は放流時の水温が例年より3℃ほど高かったことから稚魚の成長が早く、アユは大きなもので20㌢前後と大ぶりで数も多い傾向にあるという。
多摩川の支流、秋川で人気の釣りスポット「なかとぎ」(あきる野市舘谷)近くに住む私市順一さん(70)は、朝4時~10時までの6時間で50尾以上を釣り上げた。1日で100尾前後釣った人もおり、解禁日の川は祭りのようなにぎわいだった。 (伊藤)