バイリンガル家族の11年 日常綴る英文イラストエッセイ集 青梅市・田村さんが出版

書籍を手にする田村さんとスティーヴさん
書籍を手にする田村さんとスティーヴさん

 青梅市でアメリカ人の夫、2人の子どもと暮らすイラストレーター、田村記久恵さん(49)がこのほど、国籍、言語、文化が入り混じる家族の日常を綴った英文イラストエッセイ集「POSTCARDS FROM A BILINGUAL FAMILY」(IBCパブリッシング、A5判ヨコ、312㌻、2420円)を出版した。   

 同書は「朝日ウイークリー」(朝日新聞社)で2011年〜22年に隔週で連載した全275話をまとめたもの。田村さんがイラストと文章を、夫で翻訳家のスティーヴさん(60)が英訳を担当した。

 連載開始当初、息子は小学1年、娘は3歳。11年の月日を経て連載終了時には高校2年生と中学2年生に。そんなファミリーの日常をオールカラーのイラストとわかりやすい英語で楽しく紹介。バイリンガル育児や国際結婚、異文化や多様性について理解を深めながら、英語の語彙や表現を学べる一冊となっている。

 書籍化で新たに加えられた語注によって、より容易に読み進められるようになった。また、加筆されたスティーヴさんと子どもらのコラムも読みどころ。子どもたちの素直な言葉で「ハーフであること」「言語について」なども綴られている。 

 田村さんは「冠婚葬祭から日々の小さなことまで、クスッと笑えてへえ〜と思ってもらえる内容をたくさん盛り込んだ。楽しんでもらえたらうれしい」と話す。 

 書籍は全国の書店、通販サイトで購入可。田村さんは現在、続編「FIELD NOTES OF A BILINGUAL FAMILY」を朝日ウイークリーで連載中。(鋤柄)