最後の映画看板師 「板観さんの足跡、伝えたい」

無題
今月から始まった板塀作り

「最後の映画看板師」と呼ばれ、映画全盛期から数々の映画看板を描いてきた「板観さん」こと久保昇さん。1994年からは青梅駅周辺の地域振興のために映画看板を描き、街並みを昭和レトロな雰囲気に彩ってきた。その板観さんは昨年2月に逝去。飾られていた大型の映画看板は修復などができなくなり同10月、安全性を理由に多くが撤去された。
そんな中、同市本町の「ぼくらのひみつ基地」を拠点としているちゃんちき堂の久保田哲さん(47)は板観さんという人がいたこと、その足跡を伝え続けようと、今月から「板塀プロジェクト」をスタート。同基地と隣接する本町駐車場の間に板塀を作り、そこに板観さんが描いた映画看板のある街並みの写真をポスターのように飾る計画だ。
写真は発行元のけやき出版(立川市)と撮影したキッチンミノルさんの許可を得て、写真集『板観さん 昭和のまち青梅と映画看板師』に掲載されているものを使用。高さ約1・5㍍、幅約20㍍の塀に十数点を貼り出す。
久保田さんは一緒に塀を作る仲間、1口3000円の募金を集めている。「小さなことだけれど、自分たちの手で自分たちのまちを作っていく。そういうまちづくりに共感していただける方がいたら、何らかの形で参加してほしいですね」と話している。
募金は同基地内のカフェころんの募金箱か、銀行振込(青梅信用金庫河辺支店 普通0764785ちゃんちき堂 久保田哲)まで。募金した人は板塀の下部に名前を刻むこともできる。問い合わせはメールtetsu_kubota★chanchikido.jpまで。(佐々木)

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