空き家をシェアハウス 遊休農地をみんなの畑に クラウドファンディングで協力募る 東京里山シェアリング 檜原村の松岡さん

清水商店
シェアハウス、ゲストハウス、シェア店舗に利用する空き家

檜原村にみんなの田舎を作ろう―。同村の地域おこし協力隊員、松岡賢二さん(31)が、「東京里山シェアリングプロジェクト」を開始した。空き家を活用したシェアハウス、ゲストハウス、シェア店舗と、遊休農地を活用したシェア農園事業を展開するため、クラウドファンディングで資金を募っている。
同村下川乗の空き家と周囲の畑や森、川を拠点に、都心部や東京近郊の人が気軽に来て遊び、泊まれる東京の田舎を共有するプロジェクト。クラウドファンディングに参加すると、支援金額に応じてゲストハウスが利用できたり、農園でとれた野菜をもらえたりする。
松岡さんは神奈川県茅ヶ崎市出身。食品関係の商社や北海道の農業法人での勤務を経て一昨年、地域おこし協力隊に採用され村に移住した。農業振興担当として活動するなか、遊休農地の多さに気付き、昨年4月に畑を借りてシェア農園「ひのふぁーむ」を設立。25人の会員が毎週末、多摩地区や都心部から畑に通い、作業に汗を流している。
「ひのふぁーむ」会員の宿泊拠点として、また村に移住したい単身者向けにゲストハウス、シェアハウス「ひのはうす」を整備する。松岡さんは「昨年度、移住に関する村への問い合わせが120件あったが、案内できる物件がなかった。『ひのはうす』がそうした人の受け皿になれば」という。
クラウドファンディングの目標金額は100万円。募集期間は14日午後11時まで。詳細はReady Forのサイトから「東京里山シェアリング」で検索する。(伊藤)