青梅 パセアール拠点に販売 ワンコインであの店の味を

弁当を販売する阿部店主、本橋さん、ウェブデザイナーの三井崇寛さん(左から)

青梅市東青梅のCafe Pasear (カフェ・パセアール、阿部悠友店主)を拠点とした、市内の人気飲食店のメニューをワンコイン(500円)の弁当で販売するプロジェクト「あの店の弁当屋」が評判を呼んでいる。4月16日に3店舗が参加してスタートしたが、連日購入希望者が行列を作り、5日現在で6店舗が参加するなど徐々に拡大している。

発案者は実家が中華料理店、偕楽(同市本町)を営む本橋あいさん(36)。緊急事態宣言発令後は特に飲食店に厳しい状況が続き、一方で飲食店の休業で昼食に困る住民らがいる。このことから「青梅の人たちのため、地域のために少しでも助けになれば」とプロジェクトを考案したという。

スタート時点では、パセアール、偕楽、青梅麦酒(同市本町)が弁当を販売。翌日から老舗焼き鳥店、関忠(同市住江町)も加わった。さらに不定期でフレンチレストランのシェ・タスケ(同市畑中)、居酒屋のぜん(同市本町)も加わるなど広がりを見せている。

店の前に車を停め、ドライブスルーでの弁当販売にも対応。客足は好調で、感染防止のために間隔をあけての行列ができている。販売者側もマスクやゴム手袋の常時着用、消毒・殺菌の徹底など、ウイルスや衛生面での対策に余念なく取り組む。

同プロジェクトは売上が激減する飲食店の助けになることが目的でもあるため、参加店舗には少しでも利益が出る原価にするよう依頼。各店舗は創意工夫しワンコインでの弁当提供を実現している。本橋さんは「こんな状況だからこそ、ポジティブに取り組んでいます。このプロジェクトを通して地域を元気にできたら」と話していた。

当初6日までの販売予定だったが、期間を延長する。詳細はパセアールのインスタグラムで確認を。(佐々木)