日原鍾乳洞 9カ月ぶり再開 台風19号で崩落の道路は復旧

入口に立って中へと案内する黒澤会長

昨年10月の台風19号以降、休業していた奥多摩町の日原鍾乳洞が9日、9カ月ぶりに営業を再開した。壮大な自然に涼を求めて都内外から観光客が訪れている。

同鍾乳洞は関東随一の規模を誇り、年間10万人が訪れる町内一の観光スポット。洞内の気温は年間を通して11℃を保ち、暑い日ほどひんやりした空気が心地いい。闇に包まれた天井が想像力をかきたてる「天井知らず」や巨大なカエルを連想させる「ガマ岩」、長く伸びた石柱、涼しげな音色を響かせる水琴屈など見所が豊富で、1周約40分、常に新鮮な感動を味わえる。

台風で道路の一部が崩落し通行止めとなっていた日原街道は5月7日に仮設道路が完成。開通に合わせて再開を予定していた鍾乳洞だが、いざというタイミングで洞内の照明設備の損傷が判明。全ての電球を取り替えるのに2カ月を要した。

再開初日、鍾乳洞の駐車場は他地域ナンバーの車が目立った。観光客の中には自然に触れた開放感からマスクを外してしまう人も。鍾乳洞を運営する日原保勝会(黒澤庄悟会長)は「最低限マスクはつけて」と呼び掛ける。

8月の盆休み時期は混雑が予想されるため7月中の平日の来場がおすすめ。営業時間は9時~17時。入場料は大人800円、中学生600円、小学生500円。手前にレトロな雰囲気の売店があり、軽食や土産物を販売している。問い合わせは0428(83)8491まで。(伊藤)