青梅市立美術館 11月23日まで モノクロームの詩―版画に見る細密表現の世界

長谷川潔《ニレの木》銅板 1941 年

青梅市立美術館(同市滝ノ上町)では11月23日まで館蔵企画展「モノクロームの詩―版画に見る細密表現の世界」が開催されている。同館所蔵の版画の中から、特に細密表現を好む版画家の作品63点が展示されている。

秋から初冬の開催時期に合わせ、落ち着いた雰囲気を持つ白黒の版画を展示。特に1㍉の中に10本の線を彫り込む銅版画は、版画に近づいて見ないと線が見えないほど緻密な表現が用いられている。銅版、木版に比べ刷れる枚数が少なく珍しい紙版画は、版と版画が並べて展示されており、見比べることができる。

解説パネルには銅板を彫る方法や、版の特徴も掲載されている。「好きな作品、作家との展示物を通した対話を楽しんでいただけたら」と学芸員の田島奈都子さん。館内は新型コロナ感染拡大予防のため、ロビーの掲示物を最低限にとどめるなど密にならない工夫がされている。

開館時間は9時〜17時(入館は16時30分まで)、月曜休館。観覧料大人200円、小・中学生50円。問い合わせは0428(24)
195まで。(藤野)