青梅スイートプラム3月末で営業終了
青梅市福祉センター(同市東青梅)内の「青梅スイートプラム」は、コロナ禍の3月31日で営業を終了する。宴会室は結婚式、新年会、各団体の式典など地域の行事に利用されてきたが、49年目の幕引きとなった。(山石)
青梅スイートプラム(猪狩樹支配人)は、1971年11月、「青梅市福祉センター結婚式場」としてオープンした。運営は松屋銀座のグループで、都内でブライダル事業を展開するアターブル松屋ホールディングス(本社・中央区)。3~4階の宴会室と地下レストランを運営してきた。同社は新型コロナウイルス感染拡大を受け、今後の運営を見直し、青梅と杉並の式場の終了を決めた。
総合結婚式場として、挙式、披露宴、写真撮影ができ、ここで挙式した地元カップルは多い。特に80年代は、大安の日は1日8組が挙式、披露宴を行うこともあった。21年勤務する髙木明接客サービス課長は「全盛期は食事をとる暇がないほど忙しかった。思い出多いお客様も多い。まだまだ続けたいところで残念です」と話す。
88年に同市が愛称を公募し「スイートプラム」と名称を変更。99年には、敷地内に当時人気だったチャペルを建てリニューアルオープン。神前式、チャペルの挙式が選べる式場となった。
少子化、結婚式の多様化などにより、2019年6月に結婚式の受け付けを終了。これに伴い美容室、衣装室も撤退した。それ以降は宴会場として新年会、歓送迎会、記念式典などで利用されていた。
現在は緊急事態宣言を受け、宴会場、レストランともに休業中。3月以降は、予約を受けている団体のみの利用となる。レストランの営業については未定。
猪狩支配人は「半世紀にわたり地元に愛されてきて、終了は無念です。毎日のようにお客様から惜しむお電話をいただいています」と話した。
同センター内には社会福祉協議会、市民が利用できる会議室などがある。センター開所時から、市内の高齢者の機能訓練や入浴ができる「高齢者センター」があったが 19年に終了している。