瑞穂町 西村園 自ら育てた茶葉で抹茶「東京産抹茶ゴールド」発売

パッケージは「マットな黒に緑の単色印刷で高級感あるデザインを意識した」と西村さん

瑞穂町長岡にある茶工房西村園の西村和彦さん(58)はこのほど、都内初となる自家栽培の茶葉を使った抹茶を商品化。「東京産抹茶ゴールド」と名付け、直売所と通販で8月9日から販売している。

1947年ごろから続く茶農家で、西村さんは3代目。東京五輪の開催地が決まり、海外からの注目が高まっていた頃、商談会に行くとバイヤーから「外国人に人気の高い抹茶は無いのか」とよく聞かれた。抹茶の製造には専用のレンガ炉などの設備が必要なため、当時は取り扱う予定がなかった。

昨年、コロナ禍で卸し先の小売店の撤退が相次ぎ、新たな一手を模索する中で抹茶を思いついた。同業者で交流のある友野園(入間市)の友野秀一さんに相談し、抹茶工場の㈲明日香(狭山市)を紹介してもらった。

友野さんの指導で抹茶の原料になる茶葉を栽培。茶葉は太陽光を浴びると旨味成分のテアニンが減り、苦み成分のカテキンが増える。テアニンを増やすため、5月初旬に寒冷紗で20日以上被覆して育てた。被覆をはがして2時間以内に収穫、工場に搬入し、抹茶に仕上げる。

「使いやすさ、手に取りやすさにもこだわった」と西村さん。マチのあるパッケージは縦置きができ、チャック付きで少しずつ使える。点てて飲む以外に、水や湯で溶かしたり、マイボトルに入れてシェイクするのもおすすめだという。

価格は30㌘648円。直売所の営業時間は9時~17時。日曜定休。問い合わせは042(557)0085まで。(藤野)