自然テーマに木版画展 あきる野ゆかりの3作家 パウンドで30日まで

出展作家の守屋さん(右)と森島さん。スマホ画像でアダムさんも参加

2018年、あきる野市のアーティスト・イン・レジデンス事業に参加した3作家による里帰り展示が30日まで、同地区のカフェPOUNDで行われている。「nature自然」をテーマにした木版画で、三人三様の作風が楽しめる。

同店のギャラリースペースで窓ガラスを使った展示も

3人は守屋佑香さん、森島花さんと、アダム・ソロチンスキーさん。3年前の事業で招へいされ、同市戸倉のスタジオで3カ月間、生活を共にしながら制作・展示した仲間だ。その後も交流を続け、互いの拠点で切磋琢磨してきた。同店は3人の滞在期間中に開店し、何度も通った思い出深い場所でもあり、全員が展示を非常に楽しみにしていたという。

守屋さんは自ら彫った版木、手漉きの和紙で、植物の色素を使った水性木版画を展示している。森島さんは長野県木曽地方をはじめ日本各地の自然豊かな土地を巡って制作。目にした山や生き物の形を模して漉いた和紙に水性木版で色を重ね、グラデーションで山並みを表現した。アダムさんはポーランドから作品を輸送して参加。木の虫食いを模様に見立て、墨で刷った作品などを展示している。

森島さんは「3人ともあきる野は大好きな土地。『ただいま』という気持ちで作品を展示している。ぜひ地元の方々に楽しんでもらいたい」と話している。

営業時間は平日11時30分~16時30分、土日11時30分~18時。火・水曜定休。テイクアウトのみの営業で、ワンオーダー制。問い合わせは042(588)5797まで。

寄贈作品86点を展示
10月12日~

今年29回を数えるあきる野市のアーティスト・イン・レジデンス事業。昨年、今年はコロナ禍で作家を招くことができない代わりに特別展を開催する。10月12日~20日、中央公民館と五日市出張所で、これまで事業に参加したアーティストからの寄贈作品86点を展示する。(伊藤)