奥多摩駅前 氷川サービスステーション 地元に愛され50余年 メニューは50種以上

常連客に一番人気のチャーハン。 スープも濃厚で旨味たっぷり

奥多摩駅前の西東京バスターミナル一角にある食堂「氷川サービスステーション」は、隣接する町役場の職員や近隣住民が足繁く通う大衆食堂だ。店内の石臼でそば粉をひく本格的な手打ちそばやうどんをはじめ、唐揚げや野菜炒め定食、ラーメン、チャーハン、餃子、カレーなど50種類以上のメニューを提供する。

「毎日来てくれるお客さんを飽きさせないようにと考えていたらメニューが増えた」と店主の原島重樹さん(69)。常連客の一番人気は妻、修子さんが作るチャーシューの入ったチャーハン(825円)。ラーメンは、豚骨を毎日煮込んだ特製スープを使い、しょうゆ、味噌、塩味をベースに10種類以上から選べる。

地元客だけでなく観光客も多く訪れる。そばかうどんが選べる奥多摩セット(1700円)には、きのこめし、季節の野菜とエビなどの天ぷらが付くぜいたくなメニューも用意されている。

1959年、西東京バスが運営する洋食レストランとしてオープン。重樹さんの父が支配人を務めていたが、同社を退職した68年に店を引き継ぐ形で独立。大衆食堂に変えたという。

「ずっと休んでいたから体がなまっているよ」と笑う原島さん

重樹さんは高校生の頃から店を手伝う。大学卒業後、一旦は就職したが、父の具合が悪くなったことをきっかけに27歳で退職し、店を切り盛りするようになった。現在は娘の梓さんも加わり、家族3人で店を営んでいる。

緊急事態宣言下で休業が続いたが、1日から短縮営業で再開。重樹さんは「早く店を開けてほしいという声もあった。1杯のビールと炒め物を楽しみに毎日来てくれる人もいる。早く通常の営業に戻し、常連客に楽しんでもらいたい」と話し、「やっぱり働いてないとダメだね」と付け加えた。

営業時間は当面時12~15時頃。木曜定休。問い合わせは0428(83)2140まで。
(鋤柄)