新感覚の檜原みやげ ゆずワインでチョコレートボンボン 中央大生が商品開発

商品とポップを手にPRする厨さん、鳥谷部さん、菅谷さん(右から)

檜原村特産のユズを使った新感覚の土産物ができた。ウオツカベースのゆずワインシロップが入ったチョコレートボンボンで、商品名は「泣きむしゆずぼん」。檜原の旅から帰ったゆずぼんが、村の自然や人との出会いを思い出し泣いてしまう——。そんなストーリーが添えられている。

パッケージ作りを手掛けたのは、中央大学商学部3年の厨美玲さん、鳥谷部瑞帆さん、菅谷千尋さん。3人は、同大学が奥多摩3村(檜原村・小菅村・丹波山村)とそれぞれ協定を結び、各村の地域資源を活かしたサービスや商品を開発する授業に2020年度から参加。1年上の先輩たちが試作を重ねて完成させたチョコレートを商品として売り出す作業を引き継いだ。

3人はパッケージ業者に商品と檜原村の特徴を伝える資料を提出してデザインを依頼。提示された5つの案の中から、これまでの檜原土産にはない「異質さ」が最もよく表現されていると感じたデザインを選んだ。

色使いやイラストが斬新でインパクトは十分。ただ、一目では檜原土産と分かりにくい。「檜原らしさ」を補うために、冒頭のストーリーを後付けしたという。

メーカー勤務を志望する鳥谷部さんは「限られた予算での商品開発は思った以上に大変だったが、実際社会に出る前に経験できて良かった」と総括。3人ともが授業で初めて檜原を知り、豊かな自然に魅せられたそうで、「この良さをいろんな人に知らせたい」と目を輝かせた。

チョコは12個入り1080円。やまぶき屋、山の店など村内8カ所で対面販売するほか、やまぶき屋のオンラインショップでも扱っている。

授業では他に、はちみつゼリードリンクの商品化と大嶽神社の御朱印を作るプロジェクトが進行中だ。    (伊藤)