奥多摩 鳩の巣駅近く 缶詰と焼酎がずらり 民宿のオーナーが営む「酒処 雲仙」

陳列された缶詰は見ているだけでも楽しい

鳩の巣駅から徒歩3分ほどの場所にある缶詰と焼酎バー「酒処 雲仙」(奥多摩町棚沢、若林哲也店主)では、全国から集めた50種類以上の缶詰を肴に、250種類以上の焼酎、店主が厳選した日本酒を提供している。店内には缶詰や一升瓶が美しく陳列され、酒好きにはたまらない空間だ。

若林さん(52)は「焼酎は奥が深く、面白い」と話し、定番の麦、芋、米、黒糖焼酎のほかニンジン、ワサビ、カボチャを原料とした変わり種もそろえる。缶詰もサバ缶やツナ缶などの定番から、だし巻き玉子、チーズ入りのアヒージョなど珍しい物まで並ぶ。

缶詰や焼酎には7色のシールが貼られており、色ごとに330円~990円の価格が設定されている。金額が一目で分かり、安心して商品を選ぶことができる。

「最近の奥多摩は日帰り客がほとんどで、飲み屋需要は高くない。種類が豊富で客を飽きさせず、不良在庫を抱えなくていい缶詰は、この地の商売に合っている」と話し、缶詰以外にもマイナス60度で冷凍保管した新鮮な焼き魚を、常時10種類ほど用意している。

店は宿泊客が減少する宿だけで営業を続けていくのが難しいと、3月に民宿 雲仙屋の一角を改装しオープン。コロナ禍で休業や時短営業が続いていたが、営業時間短縮要請の解除に伴い、同店でも10月25日から通常営業を再開した。

「お好みの焼酎の種類と金額を言ってもらえれば選びます」と話す若林さん

若林さんは「宿泊客が減っている中で、店も営業できなかったことは厳しかった。ようやく店が再開でき、近所の人も飲みに来てくれるようになった。宿泊客にも楽しんでもらえている。ワンコインで飲めるので、ふらっと立ち寄ってもらいたい」と話す。

営業時間は17時~23時。日曜、祝日は11時~17時。火曜定休。問い合わせは0428(85)2223まで。(鋤柄)