釣育を全国に広めたい 奥多摩町 菅原和利さん 公認釣り人20人に選出
奥多摩町氷川の菅原和利さん(34)はこのほど、釣り専用SNS「アングラーズ」が公募した同SNS公認釣り人「アングラーマイスター」20人に、応募総数1万4181人の中から選ばれた。120万円の支援金を受け取り、より充実した釣行や研究を進めていく。雑誌等のメディア取材にも対応し、釣り業界を盛り上げていく。
菅原さんの「釣り体験を通して五感を磨き、人と自然との関係を考える『釣育』を日本全国に広めていく」という、釣りと社会活動を結びつけた独自の視点が評価された。
アングラーズは釣果を共有できるSNS。利用者らは場所、釣具、天候、潮位などの細かい情報を入手でき、SNSを通じて釣り場を探すことができる。菅原さんは「これほど詳細な情報が得られるサービスはなかった。アングラーズは釣り人にとって画期的なSNS」と話す。
神奈川県小田原市出身で、幼少期から祖父とよく釣りに出掛けていたという。ルアー釣りを得意とし、近場での渓流釣りだけでなく、2級船舶免許を持つなど海釣りにも精通。「奥多摩のヤマメから小田原のマグロまでを狙う釣り人です」と笑う。
最近は、3歳の長男と近所の川で釣りを楽しむ。長男が使う道具は、菅原さんが子ども時代に使っていた物。すでにルアーでヤマメを釣ったという。
本業では「森とあそび、木とくらす」をテーマに活動する東京・森と市庭(同町氷川、野口洋代表)で木のおもちゃの製品開発、子どもたちへの木育を実践している。
菅原さんは「釣育は自然を大切にする心を育み、釣った魚を食べることで食育にもつながる。川や海と深いつながりを持つ山のことを考えるきっかけにもなる。釣りを通した社会貢献を模索していきたい」と今後の活動に意欲を示した。(鋤柄)