注目高まる国産ハーブ クロモジで独自メニュー NPOにしたまのイベント盛況

クロモジは肉との相性が良いようで、肉料理が多かった

クロモジを使った独自メニューをキッチンカーで販売するイベントが11月30日、福生市の石川酒造中庭であった。平日の昼間にも関わらず途切れることなく客が訪れ、クロモジの爽やかな香りを楽しんだ。

国産ハーブとして注目度を高めているクロモジを西多摩の特産物に育てる試みで、NPOにしたまが企画。西多摩の人気店など8店がそれぞれ商品開発に取り組み、完成したメニューを披露した。

㈲ニーズ(あきる野市)のシュウマイや、くじら屋らじっく(同)のくじらカツなど、乾燥させたクロモジの葉を細かく砕き肉に混ぜ込んだり振りかけたりして味のアクセントとして利用するメニューが目立った。

スイーツへの利用も。カフェ・ドゥ・ジャルダン(福生市)は生クリームに葉と茎を入れて煮立て、香りを抽出してクロモジショコラを作った。約100個が2時間足らずで完売。店主の村山裕一郎さんは「すっきりしたミントのような香りで、キレのあるチョコレートに仕上がった」と菓子素材としての利用価値を認める。

実行委員長の森田康大さんは、クロモジの研究・事業を手掛ける全国組織のクロモジ研究会(事務局・養命酒製造㈱)が視察に来たことに触れ、「西多摩の魅力ある食材の一つになればと企画したが、太鼓判を押された気分」と外部の注目を集めたことを喜んだ。

NPOにしたまでは、クロモジの葉の収穫適期にあたる来夏にも同様のイベントを開催予定。キッチンカーを所有しない事業者への車両貸し出しも検討し、幅広く参加を募っていくという。(伊藤)