釣り場グルメ 奥多摩町 氷川国際ます釣場 そばでもうどんでもない「麦切り」

ネギと海苔のかかった麦切り
ネギと海苔のかかった麦切り

 氷川国際ます釣場(奥多摩町氷川)併設の「蕎麦太郎カフェ」では、そば職人の舩越章太郎店主が考案した大麦麺「麦切り」(850円)を提供している。

 太さ約7㍉の冷えた麺に、同店オリジナルの味噌ピーナツのたれを絡めて食べる。モチモチとした弾力で歯ごたえがあり、甘しょっぱいたれと相性がいい。香ばしい香味油も自家製だ。

 麦切りは小麦が貴重だった江戸時代、大麦を混ぜて打った麺(諸説あり)。同地では水車で麦を挽いて麦切りを作っていたそうで、小説家の中里介山がそのおいしさを伝えたとされている。

 章太郎店主が奥多摩の歴史に詳しい知人に麦切りの話を聞き、興味がわいて作ってみたのがメニュー化のきっかけ。大麦粉だけではまとまらないため、小麦粉と半々で混ぜて打つ。のど越しが良い冷たい麺でのみ提供しているという。

 伝統のたれの作り方は諸説あるが、味噌ダレで食べていたと言われている。妻の直美さんが以前食べておいしかったうどんから着想を得て、味噌とピーナツのたれを考案した。

 店を切り盛りする直美さんは「そばでもうどんでもない、モチモチした食感がくせになる。ぜひご賞味ください」と話した。

 営業時間は11時〜最終入店15時30分(冬季は15時)。問い合わせは0428(83)8160まで。(藤野)


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