瑞穂町 プリモ 70周年でネーミングライツ 地域に認められる会社に

会社の看板を抱え、「多くの人に会社を知ってほしい」と話す代田社長
会社の看板を抱え、「多くの人に会社を知ってほしい」と話す代田社長

 プリモ(瑞穂町長岡)の3代目、大輔社長(47)は創業70年を迎えた昨年、自身が暮らす羽村市への地域貢献として市内3施設のネーミングライツ・パートナーとなり愛称をつけた。特に「プリモホールゆとろぎ」は響きの良さもありいち早く地域に馴染んだ。

 愛称を命名したゆとろぎ、武蔵野公園、羽村図書館はいずれも地域に長く愛されている施設で、代田社長の3人の娘も日常的に利用している。

 同社は埼玉西武ライオンズのスポンサーでもある。娘の友人に「西武ドームで『プリモ』の広告を見た。ゆとろぎと同じだった」とうれしそうに報告され、「子どもたちが地元施設の名前に親近感を持ってくれることは本当にうれしい」と顔をほころばせる。

 同社はマイクロフォンの開発、製造を手掛ける。音を大きくするマイクだけでなく、セキュリティセンサーやナースコールなどに使われる集音機器など、「音」に関する商品を幅広く開発。自社商品の製造のほか、大手電機、自動車メーカーに供給するOEMに注力している。

 数年前から地域の金融機関や病院窓口用に音を増幅させ聞こえやすくする「助聴器」を無償提供している。昨年冬に助聴器を提供するため同市庁舎を訪問した際、ネーミングライツパートナーの募集を知り、名乗りを上げた。

 代田社長は30代の頃に府中市から羽村市へ転居。羽村を選んだのは会社へのアクセスや自然環境の豊かさに加え、子育て政策に力を入れていることが決め手になったという。「今年は社に所属しているトランポリン世界女王の佐竹玲奈選手の体験教室も計画している。地域に認められる会社になるよう、これからも地域貢献を続けていきたい」と話した。(藤野)