【PR】西武信用金庫×西の風 Baton〜未来へつなぐ  vol.6 熱意で実現 保育園も高齢者施設も 羽村市 ココロの会 山本一代理事長


 当コーナーは西多摩地区に12の営業支店を置く西武信用金庫と西の風新聞社とのタイアップ企画です。西武信金の取引先であり、西多摩近隣で頑張る経営陣を担当支店の若手職員が訪ね、地域との関わりや未来への思いを聞きます。記事は原則毎月第2木曜に掲載、当面は女性経営陣を紹介していきます。


 羽村市の社会福祉法人「ココロの会」理事長として、市内で定員各30人の認可保育園「チューリップ保育園」、東京都認証保育所「チューリップ・こどものいえ」と認知症対応型デイサービス「ポピー」(定員12人)を運営する。一人ひとりに目が行き届くという理由から小規模経営にこだわる。モンテッソーリ教育・ケアの考えに基づき、子ども・高齢者の自発性、自己肯定感を高める取り組みを推し進めている。

 保育経験45年以上の専門家だが、警察官、自衛官を経て保育の道に入った異色の経歴の持ち主。高校卒業後に入職した愛知県警で、交通教室の担当として地元の幼稚園を訪問した際、子どもの純真さに触れ、「私にはこっちの方が向いているかも」と直感的に保育士を志す。働きながら学ぼうと、「警察官より勉強時間が確保できる」との噂があった自衛官に転職。結婚、出産を機に退職し、生後5カ月の長男を育てながら保育園勤務と夜間専門学校通いを両立、3年で保育士の資格を取得した。 

 近隣の認可保育園に16年間勤務する中で子どもの自己選択・自己決定を尊重するモンテッソーリ教育と出会い、自身の子育て方針とも通じる深い共感を覚える。モンテッソーリの考えを十分に取り入れた保育を自ら実践してみたいと1992年3月に退職し、自宅で乳幼児を預かる家庭福祉員(保育ママ)の活動をスタート。拠点を移しながら活動を続け、2016年、羽村市双葉町の現在地に認可保育園「チューリップ保育園」を開設。長女の渡邉智美さんに園長を任せている。

 園児と高齢者の日常的な交流が両者の豊かな心を育むとの考えから、2019年に隣接地にデイサービス「ポピー」を開設した。豪州で学んだモンテッソーリ認知症ケアの手法を導入。利用者自らが心安らぐ活動を選んで取り組める、利用者目線の施設運営が注目されている。

 子どもたちの成長に対し「次に何ができるかを常に考えている」。前向きな思考と熱意で周囲の人や金融機関を動かし、やりたいことを次々実現してきた。「私が考え始めると大体、実現に向けて動き出すので、夫からは『もうあまり考えなくていいんじゃない』と釘を刺されています」と笑う。

 それでも歩みは止まらない。次は不登校の子が楽しく過ごせる空間づくりに取り組みたいという。

 資金繰りが経営者の一番の仕事であることを認識しつつ、各施設に毎日顔を出し、実務も行う現場主義者。人前に出る場面も多いが、「現場のことを何も知らずに偉そうにあいさつをする経営者にはなりたくない」といい、常に現場の子どもたち・利用者や職員に思いを寄せる。

2022年に幼児・小学生のサッカーチームFCクオルテを結成。週末のサッカー観戦が最大の息抜きという。


【プロフィール】山本一代(71)
静岡県出身。愛知県警勤務時代に新たな自分を発見する。夢に向かう通過点で陸上自衛隊での貴重な体験を重ねつつ保育を勉強。保育園勤務16年、家庭福祉員を11年経験し、2つの保育施設と学童保育、認知症対応型デイサービスを設立、現在に至る。


【訪問者】西武信金 羽村支店 コーディネート担当 原田さん(27)
お客さまが大切にしたいことを理解することは、営業活動の中で最重要課題ではないかと常に考えています。今回の取材で山本さまの考え方に触れることで、課題解決に一歩近づいたのではないかと感じました。
人生初の新聞取材への参加は、山本さまのお人柄もあり大変楽しかったです。ありがとうございます。