原島豆腐店 青梅柚木 昔ながらの味わいと売り方が評判

無題 今回は、読者から推薦のあった町の豆腐屋・原島豆腐店(青梅市柚木町)を紹介します。

「うちは普通の豆腐屋ですよ。昔ながらというか。でも、こんなやり方をしているのは日本でも数少ないかもしれないですね」。そう話すのは、現在、店を切り盛りする4代目の原島正行さん(38)。
同店は、初代が明治後半から大正初期に同市二俣尾の平溝で開業。昭和に入り二俣尾駅近くに移転(17年前に閉店)。昭和50(1975)年、正行さんの父で3代目の憲司さんが、暖簾分けの形で現在の場所に出店し、営業を続けてきた。
正行さんは小学校の頃から手伝いを始め、高校卒業と同時に、そのまま店に入った。
40年以上、店を支える母の由恵さん(69)は、「主人は、家の仕事はみんなでするもの、という考えで、随分と手伝いをさせていました」と話す。
同店で作っているのは、豆腐(木綿・絹・寄せ)、厚揚げ、がんも(以上各150円)、油揚げ(75円)。冬場は注文が入れば焼き豆腐も作る。厚揚げとがんもは、小ぶりの「ちぎり」も用意する。これが料理に使いやすいと評判だ。
7〜8割が個人客で配達が中心だが、埼玉などからわざわざ足を運んでくる客もいる。
取材中、近所に住む子連れの女性が買い物にやってきた。話を聞くと、「近所の人に教えてもらって知りました。スーパーの豆腐よりも味や口触りがよく食べやすいです。何より店主やお母さんの人柄が素敵」と、店への愛着を語ってくれた。
「うちは昔からの作り方と売り方。こだわっているわけではないですが、このやり方にお客さんが付いているので、これからも変えずにやっていきたい。いつか吉野街道とか、地元以外の人も来やすい場所で店を出したいですね」と正行さん。
営業時間は午前7時〜なくなり次第終了。日曜定休。問い合わせは0428(76)1651まで。(宮前)

おすすめレシピ
【冷奴】めんつゆと天かすをお好みで
【油揚げのネギチーズ】開いた油揚げに、刻んだネギとチーズをのせ、オーブンで焦げ目がつくまで焼き、醤油と鰹節をお好みで
【いなり】油抜きした油揚げ10枚を、酒・醤油各50㏄、砂糖1カップ〜山盛りで煮込む。一晩置くと味がよく染み込む