東海大菅生生の台所 ベーカリーツイスト

「朝6時過ぎ、仕込みをしていると、自販機から缶が落ちる音がして野球部の朝練が始まるのに気づきます」。東海大菅生高校前にある売店「ベーカリーツイスト」を経営する野口珠美さん(45)は話す。
店は学園が創立した1982年に開業。1年ほど前、姑の洋子さんから店を任された珠美さんは先代同様に毎朝4時に起き、30~40種類のパンを仕込む。価格は100円前後、店名にもなっているツイストパン、ラザニアミートパン、ハムカツサンドなどが人気だ。他にもカップ麺や生徒のリクエストを参考にしたアイスクリームなどが店棚に並んでいる。
店は「生徒にとって自分の家の台所同様」。朝練前や放課後、部活終わりに多くの生徒が来店する。「テストで赤点を連発してしまい補習になっちゃった」「どうやったら女の子にモテるんだろう」「部活で失敗してしまった」などの話題が珠美さんに投げられ、雑談を交わすのが日課だという。
野球部は練習が終わる夜8時半過ぎによく来店。「お疲れ様」と、手を豆だらけにした部員たちを迎える。9時15分の最終スクールバスを見送り、珠美さんの1日が終わる。
この夏、珠美さんもテレビから甲子園で活躍する生徒を応援。「ピンチになるとハラハラドキドキしてしまいました」と振り返り、「来年も期待しています」とエールを送り続けている。
日曜、学校の長期休暇中は休み。042(558)7539。(小澤)