檜原産のスギで飛沫防止スクリーン 村内の公共施設に設置 東京チェンソーズが作製
緊急事態宣言解除に伴い、新型コロナウイルスの感染リスクに注意を払いつつ、社会活動が再開される段階に入った。檜原村は1日から順次、村役場や小中学校など村内の全ての公共施設の対面カウンターなどに檜原産のスギとアクリル板で作った飛沫防止スクリーンを設置する。
スクリーン設置は坂本義次村長の発案。宣言解除後の施設の安全対策を検討する中で、村内の林業会社東京チェンソーズ(青木亮輔社長)に村の木を使って衝立を作れないかと相談。木工担当の関谷駿さんが同社で扱う木育玩具をアレンジしてその日のうちに試作し、現場の要望を取り入れて製品化した。
スクリーンは枠あり、枠なしの2種類。アクリル板を支える土台部分と枠に村内の山から同社が伐採・搬出したスギ材を使用した。面取りした材は滑らかで温かみのある質感。無機質なアクリル板と組み合わせると洗練された雰囲気になる。関谷さんは「縦のラインはできるだけ細くし、すっきりしたデザインになるよう心がけた」という。
坂本村長は「緊急事態宣言が解除されても、コロナ以前の生活には戻らない。ウイルスを意識した『新しい生活様式』を取り入れ、感染させない工夫が必要」と、スクリーン設置の意図を語る。
スクリーンとデザインのもとになった木育玩具「きこりのスローピー」は、同社のオンラインストアでまもなく販売予定。(伊藤)