瑞穂町 コミュニティバスの実証実験へ 10月1日から運行 

コミュニティバスは5つのルートが検討されている

瑞穂町はコミュニティバスの実証実験運行を10月1日から2年間実施する。運行の詳細が固まってきた。実証実験運転は本格運行に向け目標を定め、達成できるかを確認する。

町の公共交通はJRと民間の路線バスのみ。運行していない地域もあるため、交通が不便な地域は多い。2009年から運行する福祉バスは障害者手帳の所持者、妊婦、高齢者など登録をしている人のみ無料で利用できる。

このため誰でも乗れるコミュニティバスのニーズは高く、19年に町民で作る「誰でも乗れる町民バスの実現を目指す会」(小暮彰、徳永道子代表)がバスの運行を求める署名3343筆を町に提出。

町はモノレールを含めた公共交通のあり方を検討するため、公募委員や外部専門家による「地域公共交通会議」(議長は栗原裕之副町長)で協議を続けるほか、町民による意見交換会を開いてきた。

コミュニィバスの運賃は未定だが、路線バスの初乗り運賃(180円~210円)と同額程度を見込み、定額とする。5ルート8便の運行を見込む。

民間バスが運行していない地域にも運行するほか、通勤、通学に利用できるよう鉄道との乗り継ぎを考慮した時刻表とする。町には道幅が狭い場所もあるため、ルートは試走をして検討を続ける。

コミュニティバスは運賃収入だけで運行経費を賄えず、多額の経費を自治体が負担するケースも多い。町は本格運行開始のためにも積極的な利用を呼び掛けていく。

福祉バスは9月30日で運行を終了する(コロナ感染状況によっては延長)。福祉バスの運行費用に充てている防衛省の再編交付金補助金は年度で終了する。登録者数は5041人(1月末日現在)。年度の利用実績はのべ4万5224人。(山石)