みずほエコパーク 原種シクラメン咲く 2000株を植栽
希少な原種シクラメンの赤紫やピンクの可憐な花が、瑞穂町箱根ケ崎のみずほエコパークで咲き始めた。町とシクラメン農家が中心となり、10月に芝生広場の横や駐車場などに2000株以上を植栽。生産者と町職員、JAにしたま、農業改良普及センターの職員らが協力した。12月~2月ごろ見頃を迎える。
植栽した品種は秋咲きのヘデリフォリウムと冬咲きのコーム。原種シクラメンは品種改良していないものを指す。園芸用より株が小さく、零下15度に耐えられるほど寒さに強いが、高温多湿に弱い。
町は都内最大級のシクラメン生産地。8軒の生産者がおり、温室ハウスの直売が人気だ。シクラメンの町として原種シクラメンを育て観光につなげる、2年目の挑戦となる。
昨年はエコパークの駐車場など4カ所に栗原園芸(栗原吉徳園主)が種から育てた苗1000ポットを植栽。こぼれ種から自然に株が広がった場所もあった。今年は園内にも植栽場所を広げた。
郷土資料館の谷亀高広学芸員は「群生して咲く原種は山野草的な美しさがある。花だけでなく葉の斑模様も美しいので、多くの人に見てほしい。根付いて広がってくれることを期待している」と話した。(山石)