高さ6・6㍍、幅9㍍の大作 福生高美術部 名画2作品を貼り絵で再現

無題.png 都立福生高等学校美術部(顧問・松岡健太郎教諭)は文化祭初日の14日、同校中庭外壁に設置した同校生徒共同制作「巨大貼り絵」の除幕式を行った。貼り絵で再現したのは『印象・日の出』(クロード・モネ作、1873年頃)と、「富獄三十六景」より『神奈川沖浪裏』(葛飾北斎作、1831年)の2作品。それぞれ高さ6・6㍍、幅9㍍の大作だ。
同部の巨大貼り絵制作は今年で6年目。絵の具などは一切使わず、色紙を手の指大にちぎり、ベニヤ板70枚超の大画面にのりで貼り付けて名画を再現した。制作にあたり、在校生はもちろん地域の中学生や卒業生など420人超が協力。また制作者全員が「私の目標」のコメントをひと言ずつ書き、貼り絵画面とともに展示していた。
制作のテーマは「果てしない海に輝く朝日」。印象派の名の由来となった『印象・日の出』に加え、浮世絵(特に北斎)が印象派に多大な影響を与えたことを知り、『神奈川沖浪裏』も題材に選んだ。東京オリンピック・パラリンピックを目前にして「2画面を表現することで日本美術と世界のつながりを知ってもらいたい」との思いも込める。
同部部長の小島瑠花さん(2年)は制作テーマに触れ、「海は世界を繋ぐものであり、世界の国々とこれからさらに限りなく交流を深めていきたい、という意味を込めました。『輝く朝日』とは私達の未来にある希望です。私達が生きる現代と未来が、かつて日本の美が世界に大きく影響を与えたように、輝く朝日のように成長していこうと思います」と寄せている。(佐々木)