全国から利用者来館 日本で唯一 技術雑誌の私設図書館 100年分2万冊を次の世代へ  夢の図書館 東青梅

東青梅駅前に昨年4月28日に開館した夢の図書館。技術雑誌を中心に、100年分2万冊を所蔵する会員制の私設図書館だ。高校時代から科学雑誌の編集に携わり、「月刊アスキー」の初代編集長などを務めた吉崎武さんが「次の100年に残さなければ」との思いで開館した。
「子供の科学」の戦前発行号や、創刊号から全巻を所蔵する「科学朝日」など、国会図書館や版元にもない貴重な雑誌を多数所蔵することから、全国から泊まりがけで利用客が訪れ、中には研究者もいるという。
電気屋に生まれた吉崎さんは3歳から技術雑誌に夢中になり、同時に保存・収集を続けてきた。図書館開館前は蔵書を都心のビルで保管していたが、浸水で一部が破損しまうことがあり、2011年1月に地盤の強い高尾山そばの建物に移動させた。この時に「資料を公開したい」という思いも強まり、クラウドファンディングで資金調達をして図書館をプレオープンした。
その後、富士山噴火などの影響も鑑み、東青梅以西の場所を探していたところ、現在のビルが見つかった。
青梅に移転するにあたって、吉崎さん自身も青梅へ移り住んだ。「今まで六本木や青山、逗子などあらゆる場所に住みましたが、青梅に来て『ここだ』と思いました。多摩川が流れているからでしょうか、清浄感があります。山々が見えるのもいいですね。気に入っています」。
同館では技術雑誌に留まらず、「アサヒグラフ」「ポパイ」「ブルータス」などは創刊号から揃え、「コム」や「ガロ」などの漫画雑誌も閲覧できる。おすすめの一冊を聞くと「一冊よりも、他ではできない10年分、20年分を一気読みするのがおもしろい」という。
会員制だが、無料見学ができるので、同館のホームページから予約を。年末年始も予約が入れば開館する。「飲食の持ち込みもできるので、ブックカフェ的に気軽に利用してほしい」と吉崎さん。
また、雑誌の寄贈も受け付けている。問い合わせは同館ホームページから。(宮前)