福生市 アライグマ、ハクビシンの捕獲すでに43頭 補正予算で防除委託

目撃情報を呼び掛けるポスタ―

福生市で特定外来生物のアライグマやハクビシンの目撃情報と捕獲件数が増加している。昨年度の捕獲防除数は45頭(アライグマ20頭、ハクビシン25頭)だったが、今年は9月17日現在ですでに43頭に上る。市は9月補正予算に外来生物防除委託料として約121万円を計上した。

防除を委託されたNPO法人自然環境アカデミー(野村亮代表)は目撃情報があった場合、住民の許可を得て捕獲器を設置し対処している。

目撃情報は畑や林などにとどまらず、住宅地でも増加。空き家にハクビシンが住み着いているケースも。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、夜間に人通りが少ないことも、住宅地での活動を活発にさせている要因という。

赤外線で撮影されたアライグマ

アライグマ、ハクビシンは雑食で、果実やトマト、トウモロコシなどに被害が多い。アライグマは前足が器用で、スイカは爪で穴を空けて中身を繰り抜いて食べる。ハクビシンは針金の上も器用に歩き、後ろ足でぶらさがりながら、木の上の果実も食べてしまう。

2013年、東京都は外来生物の調査を各自治体に委託。福生市内にアライグマ、ハクビシンの生息が確認された。翌年から捕獲防除を始め15頭を捕獲した。17年からは定点調査も続けている。(山石)