福生ハム 45年続く「木曜市」 ハム、ソーセージなど安価で
手作りハム、ソーセージの福生ハム(福生市福生、高橋光一郎社長)は、工場直売価格で販売する「木曜市」を1978(昭和53)年から45年間、毎週木曜に開いている。
木曜市の日は工場前に「大売出し」の黄色いのぼり旗が立つ。工場の一角にハム、精肉、グループ会社で製造する冷凍食品などが並ぶ。ハム、ベーコンは小パックから用意。クリスマス用のスモークチキンやギフトセットもあり、店から贈答品として発送もできる。
精肉は国産の豚、牛、鶏を用意。市のために一頭買いで入荷し切り分けるため、安価で提供できているという。取締役の高橋由美子さんは「新鮮な肉は、食べていただけばおいしさがわかるはず。木曜市はリピーターが多くやりがいがある」と話した。
同社は1948(昭和23)年、高橋三郎さんが福生食品工場の名で創業。69年、息子の光夫さんが、現在の場所に福生ハムとして開業。卸のほか、全国のデパートで販売会を行っている。
地域の人にも直売したいと、工場の仕事に影響が少ない木曜に市を開いたのが始まり。遠方から来る人や、各地のデパートで購入した客が上京ついでに寄るケースもあるという。
手作りコロッケや唐揚げ、ロースカツなどの惣菜は社長の母、節子さんが早朝から調理する。節子さんは「安全でおいしいものを届けたいと、正直な商売を心掛けてきた。スタッフが仕事を調整しながら協力してくれ、場所も工場内なのでこの価格で続けられています」と話す。
木曜市は9時〜17時。オンラインショップも営業中。問い合わせは042(551)4186同社まで。(山石)