独自の画風貫く日本画家「長崎莫人展」 青梅市立美術館

顔彩で油絵のように描かれた「赤い山」

青梅市立美術館(同町滝ノ上町)で1月17日まで、館蔵企画展「長崎莫人展」が開催されている。同館所蔵の作品の中から1960年〜90年代に製作された、大型作品を中心に約45点が展示されている。

長崎莫人は富山県出身の日本画家。美術の専門教育は受けていないが、版画家の巨匠、棟方志功が絶賛し注目を浴びた。展示期間の秋から冬の変化に合わせ、秋の紅葉に染まった風景画から、険しい岩肌や冬の黒部峡谷を描いた大型の墨画が並んでいる。

大型作品は運送が難しいという理由で日の目を見ることが少なく、20〜30年ぶりに展示される作品もあるという。

学芸員の田島奈都子さんは「大型作品は離れて見ると、大きさや荒々しさがよく見えるのでおすすめです。展示室は広いので、好きな距離感で見ることができますよ」と語す。

開館時間は9時〜17時(入館は16時30分まで)、月曜休館。観覧料大人200円、小・中学生50円。問い合わせは0428(24)1195まで。
(藤野)