江戸小紋型彫り工房 青梅で教室 生徒募集中

初心者の山崎絵里香さん(右)を指導する髙井さん

青梅市勝沼の「江戸小紋型彫り工房」では、型彫り職人の髙井章夫さん(71)が教室を開催。子どもから大人まで幅広い年齢層の生徒が、千葉県や長野県など遠方からも習いに来る。

型彫りとは、着物の生地に細かく模様を染めるための型紙を作ること。小刀や錐を使い分け、型地紙に数㍉の精巧な模様を描く。手間が掛かって高価なため、型彫りの反物を売る店は少ない。

髙井さんは伊勢型紙が伝わる三重県鈴鹿市で育ち、父や兄に倣い職人になった。経済的な事情から35歳の頃転職したが、6年ほど前に実家に帰った際、職人の平均年齢78歳、全国で20人程度という現実を知り、危機感から技術を継承する決意をした。3年前櫛かんざし美術館(同市柚木町)で開いた個展で生徒を募り、教室の開業に至った。歴史ある町並みにひかれ、同市を選んだという。

髙井さんの作品「四ツ花」

髙井さんは「個展をしたとき、型彫り自体知らないという人がほとんどだった。たくさんの人に知ってもらい、体験してもらいたい」と語った。春からは弟子を2人迎え、後継者育成にも力を注ぐ。

生徒を募集している。予約必須で1枠3時間4000円、継続して通う場合材料費別途。毎週土曜、隔週木・日曜に開校、出張教室等で変更あり。問い合わせは090(3539)8007髙井さんまで。(藤野)