新しい奥多摩土産「おくたまスモーク」 地場産業の活性化も

waen のカッティングボードにのった「おくたまスモーク」

ニジマスの燻製「おくたまスモーク」(550円〜1200円)が21日に発売された。奥多摩の豊かな自然で育ったニジマスに食塩のみで下味をつけ、より香りが身につきやすいようチップではなa奥多摩のサクラの原木で8時間燻製したもの。川魚特有の臭みがなくハムやベーコンを思わせる味わい。口に入れた瞬間に広がる芳醇な香りや、噛むほどに増す深い味わいは、酒の肴に最適だ。チャーハンや炒め物に入れるとスモークの香りが広がり、いつもの料理が一味変わる。

開発したのは、多摩産材でカッティングボードやコースターなどを製造販売する「waen(ワエン)」の菅原和利さん(33、同町氷川)と妻の円香さん(33)。

カッティングボードの上にのせる新しい奥多摩土産の開発を目指してた、和利さんは「キャンプ場から香る焚き火の匂いは、肌感覚として記憶に残る。それも一つの奥多摩の魅力だと思う」と話し、「煙の香り」や「焚き火」というキーワードから燻製に着目した。当初はベーコンを製造しようと考えていたが、made in OKUTAMAにこだわり、養殖が盛んな川魚を燻製にすることを決めた。

菅原さん夫婦が商品企画を行い、以前から奥多摩ヤマメの燻製を作っている小河内漁業協働組合に製造を依頼した。和利さんは「若者の川魚へのイメージを変えること、販売ルートを確立することで、水産業に新しい出口を作ることができる」と話し、土産物の開発だけにとどまらず、地場産業の活性化も視野に入れている。

円香さんは「ニジマスというと塩焼きのイメージが一般的だが、燻製が一番おいしい食べ方だと思います」と自信をもっておすすめしてくれた。

奥多摩駅舎2階の「ポートおくたま」やセブンイレブン古里店、町内外の観光施設や「waen」のウェブサイトから購入可能。取り扱い店も募集している。(鋤柄)