多摩川にコハクチョウ現る 年末年始の寒波影響か

 「多摩川にコハクチョウが飛来した」との目撃情報を得て、1月25日夕刻、昭島市の現場を訪ねた。教わった通り8羽のコハクチョウが優雅に川面に浮かんでいた。陸に上がり、草の種のようなものをついばんでいる様子も見られた。

 日本野鳥の会奥多摩支部の荒井悦子事務局長によると、コハクチョウは北シベリア方面から毎年やって来るものの、今回のように長く居つくのは珍しいという。年末年始の寒波の影響で例年越冬場所としている関東北部の沼や池などが凍結し、南下してきたのではないかとみる。安心して休めるアシ原があることも、同地を冬のすみかに選んだ理由ではないかという。

 荒井事務局長は「このまま寒さが続き、コハクチョウが2月下旬まで過ごしてくれたら大きな記録になる」と期待。会員が観察を続けている。(伊藤)