秋川渓谷あじさい祭り あじさい山、わんダフルNVで17日〜

 あきる野市内の二大アジサイ名所、南沢あじさい山(深沢)とわんダフルネイチャーヴィレッジあじさい園(上代継)で17日〜7月10日、秋川渓谷あじさい祭りが開催される。期間中の25、26日、7月2日、3日に2会場を結ぶシャトルバスが運行されるほか、各会場でさまざまなイベントがある。(伊藤)

山の斜面に植わったアジサイを立体的に楽しめる南沢あじさい山
山の斜面に植わったアジサイを立体的に楽しめる南沢あじさい山

100万本のアジサイ音楽祭
25日、自然人村

 あじさい山近くのキャンプ場「自然人村」では25日、100万本のアジサイ音楽祭が開かれる。あじさいアンバサダーの加藤登紀子さんをはじめ、Yae、新羅慎二(湘南乃風/若旦那)、青柳拓次、辻コースケといった多彩なアーティスト、地元囃子グループの五日市社中、五日市中学校が出演する。

 アジサイによるまちづくりの広がりを願う㈱do—mo(高水健社長)が企画。高水さん(32)らはあじさい山の所有者で、50年かけて1万5000株のアジサイを植えた南沢忠一さん(92)から山の管理を引き継ぎ、秋川渓谷の観光のシンボルに育てようと奮闘している。

 創山者から若い世代へ、継承の物語は多くのメディアに取り上げられ、観光客を地域に呼び込んだ。一方で、観光客の乗る車が地域住民の交通の妨げとなり、近隣自治会から苦情が寄せられる場面もあった。

 継承6年目の今年、高水さんは大きな決断をした。あじさい山の駐車場を閉鎖し、自家用車での来場を禁止。武蔵五日市駅前からのピストンバスかタクシー、徒歩での来場のみ受け入れることにした。あじさい山の存在が、地域の人にとって迷惑なものでなく誇りと感じてもらえるよう、地域の理解を得たい考えだ。

 その気持ちを示すため今回の音楽祭は、あきる野市民の入場は無料とした。ステージの合間のトークイベントで南沢さんや高水さんのあじさい山に寄せる思いも語られる。

 高水さんは「ぜひご近所の方に来ていただき、ぼくたちがどんなことをし、何を目指しているのかを知ってほしい。庭にアジサイを植えてもらう企画やせん定講習などもし、地域の皆さんと一緒にアジサイのまちづくりを進めていけたら」と話している。

 音楽祭は12時〜17時30分。

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土日は秋川クラフトマーケット

 わんダフルネイチャーヴィレッジあじさい園では音楽祭に先立ち25日10時〜11時30分、加藤登紀子さんらによる挿し木セレモニーが行われる。園内には約60種、1万5000株のアジサイが咲き誇る。

 あじさい祭り期間中の土曜、日曜は秋川クラフトマーケットを開催。地域の作家が集まり、ワークショップや作品の販売を行う。時間は10時〜17時。出店者の紹介など詳細はインスタグラムで随時公開している。