音楽で村の魅力を発信 丹波山村 双鴨が1stアルバムリリース

トレードマークの被り物を被った仲野さん(右)と酒井さん
トレードマークの被り物を被った仲野さん(右)と酒井さん

 山梨県丹波山村で活動するアコースティックバンド「双鴨(そうかも)」が2月16日、結成1周年記念1stミニアルバム「田舎deほっこりするみゅーじっく!!」をストリーミングサービスで配信開始。村内施設でのCD無料配布も始めた。キャッチーなメロディーと、思わず口ずさみたくなるリズミカルな歌詞で村の魅力を歌った8曲を収録。村の風景で制作したミュージックビデオもYouTubeで配信中。

 双鴨は2020年に同村地域おこし協力隊に着任したギターボーカルの仲野宏樹さん(41)と、同村出身で打楽器を担当する酒井智生さん(59)の2人組。音楽で村を盛り上げようと昨年3月に結成。バンド名は酒井さんの父親の代まで営んでいた酒井酒造で醸していた日本酒「双鴨」から取った。

CDは5色から選ぶことができる
CDは5色から選ぶことができる

 仲野さんは双鴨結成と同時期に、協力隊の仕事の一環でYouTubeチャンネル「たばやまレコード」をスタート。村の小中学生が「ささら獅子舞」の練習ができるように撮影した篠笛の動画、子どもたちと作った曲などを配信している。

 仲野さんは大学卒業後、関東圏の特別支援学校で働きながら、趣味のバンド活動を続けきた。何か新しいことに挑戦したいと考えていた時に、村での新規事業創出を目的とした協力隊の募集を目に応募した。

 面接官に村で取り組みたいことについて聞かれ、学生時代に取り組んできたサッカーや音楽を通し子どもたちと交流したいと答え、最後に「村公認キャラクターのタバスキーになって大好きなブルーハーツのリンダリンダを歌いたい」と付け加え、その場で熱唱した。

 若い頃から音楽活動に取り組み、ブルーハーツのコピーバンドにも参加していた酒井さんは「面白い人が面接に来た」との噂を聞きつけ、仲野さんに会いに行ったことから二人の交流が始まった。

 酒井さんは「仲野さんは村に長く暮らしている私にとっては当たり前で、気が付かない村の魅力を曲にしてくれる。それは今後の村おこしのヒントにもなると思う。多摩川源流から音楽を発信し、村だけでなく奥多摩全域を盛り上げていきたい」と語った。

 双鴨は5日にポプルスガレージ(福生市武蔵野台)で開かれる「第4回アコースティックジャンボリー『ザ・ゴングショー』ルーキーズ 」に出演する。(鋤柄)


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