ファッションの出張販売「たばやまデパート」 店ない丹波山村で初開催

気に入った洋服を手に取り、友達同士で品定めする村民ら
気に入った洋服を手に取り、友達同士で品定めする村民ら

  ファッショングッズの出張販売「たばやまデパート」が23、24両日、人口約500人の山梨県丹波山役場で初開催された。近隣に洋服や小物などを扱う店がなく、複数の商品の中から好みの品を選んで買い物する機会の少ない住民にレクリエーション感覚で買い物を楽しんでもらおうと、地域おこし協力隊の西山寿恵さん(40)が企画した。

 村内には小さな商店が2店あるのみ。若い世代は車で青梅・山梨方面に買い物に出かけられるが、移動手段の乏しい高齢者は、定期的に村に来る移動販売が頼りという。

 西山さんは高齢者の買い物支援に携わる中で、移動販売が扱わない洋服は好みにかかわらず家族が買って来たものを着ている高齢者が多いことに気づいた。「現物を手に取り、自分で選びたい」との声も実際耳にしたことから、福祉施設などでおしゃれグッズを出張販売するスマイルデパート(目黒区、松ヶ下智也代表)に来村を依頼。役場内で衣類約250点、食品約200点を展示販売した。

 2日間で延べ95人が来場。友達や家族らと和気あいあいと買い物を楽しむ高齢者が目立った。西山さんは「皆さんに喜んでいただけたと思う。今後も定期的に開催できたらいい」と話した。(伊藤)