奥多摩駅そばにテイクアウト、デリバリー専門店 奥多摩の台所がオープン 地元においしい食を
瑞穂町箱根ケ崎で焼き鳥居酒屋「くら蔵」、ケータリングサービス「Bonhure」を経営する奥多摩町日原出身の佐藤和義さん(48)が7月22日、地元においしい食を届けたいと惣菜や弁当のテイクアウト、デリバリーの店「奥多摩の台所」を奥多摩駅から徒歩1分ほどの場所にオープンした。1000円以上の購入で町内に限り無料配送してくれる。
「くら蔵」の主力商品で、創業以来継ぎ足すタレが自慢の焼き鳥(1本156円)や「究極の塩麹唐揚げ」(もも肉100㌘268円)、毎朝市場から仕入れる鮮魚の刺身、常時10種近い弁当・惣菜を提供。そのほか、さつまいもプリン(280円)などのスイーツ、佐藤さんの友人が営む食肉加工食品会社「エムフード」(瑞穂町長岡)の角煮やチャーシューなども販売している。
地元に恩返しがしたいとの思いでオープンに至ったと同時に、奥多摩での事業は過疎地の食問題を解決するビジネスモデルになるとも考えているという。「過疎化、高齢化する地域では買い物する場所がないなどの問題を抱えている。奥多摩で成功すれば、その他の地域でも『〇〇の台所』として展開できる可能性がある」と今後の展望を見据える。
同店はサクラホテルズ(渋谷区)が5月末まで経営していた唐揚げ専門店「鶏笑」を改装した店。同店で働いていた店長の郷克城さん含む4人をスタッフとして採用した。佐藤さんは「自分は中学生のころ町を離れた。郷さんたちは今の奥多摩をよく知っているし、人柄も良い。店を任せたいと思った」と4人に信頼を寄せる。
郷さんは「2020年に開店のため移住した。ずっと奥多摩で暮らしたいと考えていたので、雇っていただけてありがたかった。地元に根を張る店にしたい」と話した。佐藤さんは「まだまだ新参者ですが、奥多摩の皆さんの食卓を彩れるよう、郷さんたちと共に努力していきたい」と語った。
営業時間は11時〜19時30分(惣菜販売は14時〜)。8日から水曜定休。問い合わせは0428(83)2401まで。(鋤柄)