西多摩最大IT企業 青梅 クレアンスメアード 健康づくりに週3時間農作業

順調に育った二十日大根を収穫する従業員
順調に育った二十日大根を収穫する従業員

 西多摩最大のIT企業クレアンスメアード(青梅市東青梅、菊池一夫社長)は3月に健康経営優良法人の認定を取得。従業員の健康づくりと物価高騰対策として5月から農作業を取り入れた。

 青梅インターチェンジ付近に約150坪の畑を借り、従業員が4班に分かれて管理。マルチ用のビニールや支柱などの資材、種代は会社が負担する。勤務時間内に1週間に一人あたり3時間の作業を課し、収穫物は班ごとに分配、担当者の割り当てなどにITを活用するといったルールを定め、野菜づくりに勤しんでいる。

 農作業を始めて2カ月近く。各班、他の区画を横目に競うように作業しているという。キュウリ、二十日大根などすでに収穫の始まっている野菜もあれば、サツマイモ、エダマメ、トマトなどすくすく育って収穫を待つ野菜もある。

農作業経験者の手ほどきでキュウリの支柱を立てる
農作業経験者の手ほどきでキュウリの支柱を立てる

 従業員にまじり自身も時々畑に行くという菊池社長は「業務では無機質なもの(パソコン等)を触っているからか、土に触れるとどの社員も楽しそう。仕事の効率も上がっているんじゃないかな」と心身の健康や本業への好影響を感じていると話す。

 農業に注目が集まる時代。農作業ができることは会社のアピールポイントにもなり得る。菊池社長は「この取り組みが良い人材の確保にもつながれば」と期待する。(伊藤)