地域の新たな憩いの場に 福生団地に食堂オープン

テナントが並ぶ団地の一角にオープン

 田園よもやま食堂が、このほど福生団地(福生市南田園)の一角にオープンした。進む高齢化や地域の人が気軽に利用できる飲食店が不足していることなどを背景に開店。地域のきずなを深める新たな憩いの場となるよう定食やカフェメニューなどを提供していく。

 食堂を開業したのは、「わーくあっぷ」の名称で西多摩を中心に10の障害福祉関連施設を運営する日本福祉作業促進会(運営本部・立川市、久保勝則代表理事)。この場所で就労継続支援B型の障害福祉サービスを行い、子ども食堂や高齢者ふれあい食堂の定期開催も予定している。

 出店場所は福生団地12号棟102。約20年間借り手のなかったスペースにガス・水道を整備するところから改修を施し、しゃれた空間を作り上げた。

囲気のいい店内

  4月12日にあった開所式で久保代表は、障害者や高齢者を含む地域の多様な人たちが楽しく集える場の創出を、5年の構想期間を経てようやく実現したと報告。「多摩川にかける新しい橋の完成を祝うような開所式だ」と晴れやかな心境を表現した。

 調理場と飲食スペースを仕切るのれんに書かれた「兼愛交利」には「人を区別なく広く愛し、互いに利益を与え合う」との意味があるといい、「私が福祉に携わる中でとても大事にしてきた言葉だ」と、事業運営のコンセプトを紹介した。

 来賓に田村利光、清水康子両都議、武藤政義議長はじめ福生市議や市の福祉、障害、子ども政策に携わる課長ら16人が集い、開業を祝った。

開所式で食堂のコンセプトなどを
語る久保代表

 食堂では大衆的なメニューを手ごろな価格で提供する。日替わり給食660円、特製カレー700円、生姜焼き定食930円、お魚定食880円、自家焙煎コーヒー380円、ケーキセット700円など。日替わり弁当は団地内配達可。日曜定休。営業時間は当面11時〜17時。問い合わせは042(551)3750まで。  (伊藤)