子どもの声ヒントに絵本出版 漫画家ファミリーレストランさん

本紙で漫画「西の風まかせ」を担当するファミリーレストラン(本名・永畑智大)さんがこのほど、絵本『ペトちゃんとアナコンタ』(A5判、31㌻、2200円)を出版した。幼いペトちゃんとヘビのアナコンタが太陽を探す旅に出かける物語。支離滅裂で不条理なファミリーレストラン作品の世界観を残しつつも、子どもから大人まで楽しめる一冊となっている。
ベニヤ板に描かれたカラフルな背景にコラージュされたペトちゃんとアナコンタは絵画作品のよう。個性的なキャラクターが登場する物語に加え、1ページ1ページ隅々までじっくりと味わうことができる。

ファミリーレストランさんは「私の子どもが2歳の時、朝起きて『まぶしい、太陽沈んで〜』と言ったことからインスピレーションをもらって描いた絵本です。ぜひ読んでいただけたらうれしいです」と話している。
1983年生まれ。2010年に武蔵野美術大学彫刻科を卒業。ガムテープや布、段ボールなどを素材に大型の彫刻を手掛け、個展やグループ展などで作品を発表。「物語の中に彫刻を保存する方法をひらめいた」と2013年頃から漫画を描き始めた。
2016年、漫画家・イラストレーターのみうらじゅんさんらが審査委員を務めた「第18回アックス新人賞」で審査委員特別賞を受賞。受賞作のタイトル「ファミリーレストラン」を見たみうらじゅんさんから「ペンネームにしたほうが良い」との助言を受け、ファミリーレストランの名で活動を始めた。
絵本の購入は下記のURLのオンラインストアから。