調味料で世界中の人を幸せに 開発した商品は300種以上

たまに出会う

西多摩から少し視野を広げ、読者の皆さんの生活圏内である南・北多摩の魅力的な企業や人、取り組みなどを紹介する連載です。

ポールスタア(東村山市)

 調味料やソースを製造し、全国の生協や関東一円のスーパーマーケット、百貨店、外食産業に販売するポールスタア(東村山市、桜井憲一社長)。「おいしく安全な調味料で世界中の人を健康にする」を使命に掲げ、合成保存料や着色料、うま味調味料などの添加物を極力加えない商品作りに取り組んでいる。近年は食品添加物規制の強いヨーロッパ諸国へと販路を拡大しつつある。

同社の主力商品

  主力商品の「桃花林焼肉のたれ」は1977年の創業当時から愛されるロングセラー。またご当地グルメ商品の「東村山黒焼そばソース」は、市内の学校の給食や、市内小学生が提案した東村山ブラックカレーにも使われている。

 大学いものたれ、クラフトコーラシロップなどの変わり種もあり、これまで開発した商品は300種以上。また、デニーズやカルディコーヒー、ヤオコー、紀ノ国屋などのプライベートブランド(PB)商品の製造も手掛けている。

 商品開発は元フレンチシェフをはじめ、世界各国で修業を重ねた料理人らが担当し、クライアントのさまざまな要望に応えている。敷地内にはシェフらが自社製品で考案した料理を提供する「森のキッチン」が併設され、商品のおいしさを伝えている。また市内小学校の児童らの工場見学も積極的に受け入れている。

テイクアウトもできる「森のキッチン

 同社は1850年に醤油醸造業として創業。大手味噌メーカーで営業職を経験した桜井社長は1977年に実家に戻り、「ポールスタア」を設立。醤油製造はしばらく存続させたが、ポールスタアの業績が安定したことを機に吸収した。

 創業翌年から添加物を使わない自社オリジナル製品の開発に着手。無添加で高品質な製品が評判を呼び、次第にPB商品の製造比率が拡大。だが、PB商品では商品価格を上げられず、デフレ等の影響で利益率が減少。状況を打破するため、2008年頃から付加価値の高いオリジナル商品の開発に再度力を入れ、業績を伸ばしていった。

 桜井社長は「おいしくて安全な調味料をお客さまに届けるには『安全な商品を作る生産力』と『おいしさを追求する開発力』が必要。また失敗を恐れず、挑戦する気持ちが大切。300以上の商品ラインナップはそうした気持ちから生まれたもの。今後も皆さまに喜んでいただける商品を開発します」と話す。

「これからも商品を開発します」と話す櫻井社長

 同社製品の購入はURLから。https://www.pole-star.co.jp