南郷用水路でホタル舞う あきる野市切欠 水枯渇にも負けず先月末から

SONY DSC あきる野市切欠を流れる南郷用水路沿いで、今年もホタルが飛び出した。昨年の台風で取水堰が壊れ、用水路は今年4月まで半年ほど水が枯れていた。地域住民で作る「南郷用水ホタルの会」(平野彰会長、会員数13人)は「今年はどうなることかと心配したが、ホタルが飛んでくれてよかった」と喜んでいる。
同用水路は、睦橋通りの雨間交差点を七曲峠の方に向かい、東秋留橋を渡ってすぐ左折したところから流れ始める。八王子市との境まで約600㍍に渡り、例年多くのホタルが自然発生する。見物客用の駐車場もあり、ホタルが飛ぶ時期になると近隣住民をはじめ、都心部からも訪れる人がいるという。
同会は2004年に発足し、古くからホタルが飛び交う地区の環境を守るために活動している。用水路周辺ではホタルが生育しやすい環境を作るため、用水路に茂る藻や周囲の草刈り、パトロールなど地道な作業を続けている。
今年はホタルが飛ぶか懸念されていたが先月24日に1匹飛んでいるのが確認でき、以降少しずつ増えているという。「毎年20日ごろまでホタルが見られます。7時半すぎになると光り出して、飛び出すのは8時ごろかな」と平野会長(79)。「ホタルを見て喜んでいる皆さんの姿を見ると、励みになります」と話していた。なおホタルは自動車のライトを嫌うため、見物する際は用水路入り口にある駐車場の利用を呼び掛けている。(佐々木)