日の出団地で46回続く納涼祭 新たな担い手「祭援隊」が活躍

日の出団地 高齢化が著しい日の出団地(日の出町平井)で、最大の行事である納涼祭の担い手として期待されているのが、青壮年を中心に組織する住民ボランティア「祭援隊」(出口隆佳代表)だ。
2014年、自治会の資金難をきっかけに発足し、業者に任せていたやぐら立てを自分たちで行うことで経費削減に成功。その後、模擬店の営業など運営全体に携わるようになり、祭り開催に欠かせない存在となっている。
日の出団地は日立製作所の社員向け分譲地として昭和40年代に新しくできた住宅地。よその土地から集まった人たちがコミュニティーを作るにあたり、住民同士のつながりを強めようとゼロから作り上げてきた催しが納涼祭だ。「つながろう日の出団地」をスローガンに第24~26区自治会の合同で行い、あさって3日、中央公園で行う祭りで46回を数える。実行委員長の初田秀一さん(71)は「神社など祭りの拠点となる場所のない地域で、よくここまで続いてきた」としみじみ言う。
祭援隊の活動が5年目に入った今年、初めてTシャツを作った。隊のメンバーだけでなく、「日の出団地を愛する人」という条件を加えて購入希望者を募り、約120枚が売れた。祭りの準備、運営を通して若い世代の親睦が深まっており、Tシャツ作製のアイデアは飲み会の席で出たという。
隊の発起人で代表の出口さん(71)は「祭援隊の若い人たちが、今後は自治会活動にも参加してくれれば」と自治会運営の世代交代まで発展することを期待する。
今回新企画で団地に住む町立本宿小学校の子どもたちによるエイサーの披露がある。また、「東京都地域の底力発展事業助成」の対象に初めて認定され、資金面での挑戦も実った。祭りは午後5時~7時ごろが最盛期。  (伊藤)