台風15号被害の館山市へ 多摩フードトラック協会 キッチンカーで炊き出し

 

多摩フードトラック協会(高野俊明会長)は14、15の両日、台風15号で被害の大きかった千葉県館山市を訪問。市内の小中学校など6カ所で炊き出しを行った。
同協会はあきる野市のいぶし庵、らじっく、Kitchen car Yasuなどキッチンカーで営業する5事業所で今年2月に結成。「食を通して笑顔や感動を与え、人と人とのつながりを大切にし、『移動販売車』で夢を運ぶ」を活動理念に掲げる。
台風15号の被害をニュースなどで目の当たりにし、キッチンカーを生かした支援ができればと炊き出しを思いついた。あきる野商工会(松村博文会長)の仲介で支援の受け入れ先に館山市が見つかり、キッチンカー3台と2㌧車に水や食料を詰め込み現地に向かった。
訪ねたのは市内船形地区や西岬地区など、いずれも停電が続いている地域。畑地区などは未だ断水状態だった。各地区の公共施設などを拠点に大きなパエリア鍋で米を炊き、おにぎりと味噌汁を振る舞った。停電で炊飯器が使えず温かいごはんを久しぶりに食べたという人も多く、予想以上に喜んでもらえたという。
高野会長は「調理可能な車で移動できるのが自分たちの一番の強みなので、行ってよかった。今後災害に備え、商工会や自治体などと協定を結ぶことも検討したい」と話した。
なお、同協会は20日に開幕したラグビーW杯期間中の土日、東京スタジアム(調布市)に出店。焼きそばを販売する。(伊藤)