奥多摩駅 古民家「きよかわゲストハウス」 出会いが生まれる場に

氷川大橋と新緑が見える和室

奥多摩駅から徒歩3分の場所に、オープンから半年が経つ築110年の古民家をリノベーションした宿泊施設「きよかわゲストハウス」がある。

「より魅力的な場所になるように内装に手を入れ続けている」と話すのはオーナーの西田和哉さん(34)。リビング併設のバーで、宿泊客だけでなく、地元の人も気軽に酒を楽しむことができる。

オーナーの西田さん

羽村市出身の西田さんは大学卒業後、都心でサラリーマンとして働いていた。旅好きで宿泊客が自然と交流できるゲストハウスに惹かれ、いつか宿を開業したいと考えるように。海外のゲストを迎えるためカナダに語学留学までした。「自然豊かで、まだゲストハウスがない場所で開業したかった」と都内近郊で物件を探す中で奥多摩の地と出合ったという。地元の人に相談したところ紹介されたのが、同町鳩ノ巣で別荘として使われていた空き家だった。

ゲストハウスとしては小さすぎたが、改修して暮らしながら2017年、1日1組限定の民泊施設「車屋敷」をスタート。ゲストハウス開業に向け地道に物件を探し続けていた時、築110年の古民家に一目惚れ。かつて「㐂代川」という屋号で食堂を営んでいた建物だ。その名を引き継ぎ昨年11月のオープンに至ったが、道のりは容易ではなかった。

木造2階建ての大きな建物の老朽化はひどく、改修に1年掛かった。新型コロナウイルスの影響で「車屋敷」の客が減少し、資金繰りにも苦労したためクラウドファンディングで資金を募った。

西田さんは「クラウドファンディングをはじめ多くの人に応援してもらった。奥多摩で何か新しいことを始めたい人を今度は自分が応援したい。きよかわが交流の場となり、出会いが生まれる場になればうれしい」と語った。

定員6人のドミトリータイプは1泊3500円。2人まで宿泊可能な和室は1部屋8000円。共用のキッチンスペースもあり自炊可。洗濯機や乾燥機などの設備も整い、連泊しても快適に過ごせる。前の家主が飼っていたという2匹のネコが、宿の看板ネコとして客をもてなす。(鋤柄)