青梅 久保田商店 創業97年の酒まんじゅう専門店

記子さんと和弘さん

青梅市今井市民センターそばの「久保田商店」は、大正13年の創業当初から受け継がれた酒まんじゅうを提供する。しっとりした生地でやや塩のきいたこしあんを包んだ、上品な味わいの酒まんじゅうだ。

佐藤記子さん(43)、和弘さん(52)夫婦と先代の久保田栄一さんが店を切り盛り。仕込みは前日の午前中から始まる。米と米麹で仕込んだ甘酒に小麦粉を加えて生地を作る。その日の温度や湿度で発酵の速度や状態が変わるため、作業時間を微妙に調整しながら、ふっくら膨らむ生地に仕上げている。

もともと記子さんの曾祖父の店だった。神奈川で生まれ育った記子さんは幼いころから、2代目の祖父母がまんじゅうを作る姿を見るのが好きだった。製菓の専門学校に通い就職後、同様に製菓会社に菓子職人として勤めていた和弘さんと出会い、10年ほど前に結婚。店を継ぐために青梅に住み始めた。

販売するのは酒まんじゅう(90円)のみ。「お茶だけでなく、コーヒーや乳製品にも合うと思います」と和弘さん。記子さんは「これからも長くお店を続けていきたい」と話している。

営業時間は9時〜17時(なくなり次第終了)。月曜定休。予約可(前々日だと確実)。問い合わせは0428(31)0905まで。(藤野)