檜原森のおもちゃ美術館 心合わせて出発式 学芸員に制服授与

出発式で制服の赤いエプロンを身につけた学芸員ら

11月3日にグランドオープンを予定する檜原森のおもちゃ美術館(檜原村小沢)で10日、館内を案内するおもちゃ学芸員の出発式が行われ、オンラインを含め90人余りが参加した。

同美術館は木育と多世代交流を推進する木造2階建て、延べ床面積約1000平方㍍の施設で、北檜原小学校跡地に建設された。村の指定を受け地元組織のNPO法人東京さとやま木香會(田村宏理事長)が指定管理で運営する。村と同会は昨年10月から4期に分けて学芸員を募集。養成講座を受講した123人が学芸員登録された。

出発式で坂本義次村長は「皆さんに木の良さを全国に発信してもらえれば、村はもっともっと元気になる。檜原村応援団の一員として頑張ってほしい」と学芸員らを激励した。

姉妹館である東京おもちゃ美術館(新宿区)の多田千尋館長は、美術館建設に地場産材がほぼ100%使われていることや、運営のために地元がNPOを立ち上げたことは「非常に珍しい」と、他館にはない特徴を紹介した。

締めくくりに大谷貴志館長が「皆で一緒に盛り上げて、全国で一番の美術館にしようじゃありませんか」と奮起を促した。

受講生を代表して4人が、坂本村長から学芸員の制服にあたる赤いエプロンを授与され、それぞれ抱負を披露。地元小沢地区の数馬伸子さん(64)は
「オープンが近づくにつれ、だんだん大丈夫かなと緊張してきた」と素直な心境を語った。

村と東京・檜原森のおもちゃ美術館の3者による姉妹館協定も結ばれ、坂本村長、大谷・多田両館長が協定書に署名した。(伊藤)