檜原村 森のてしごとや クロモジ茶を商品化

「良い色でしょう?」とピンク色のクロモジ茶にうっとりする田中さん

田中林業(檜原村)の田中千代子さん(42)が担当する「森のてしごとや」はこのほど、クロモジ茶を発売した。自社が所有・管理する約500㌶の山林の中で育ったクロモジの小枝を使用。ほんのり甘くて爽やかで、独特のスパイシーな風味もある森のハーブティーが完成した。

野草好きの両親の下、秩父市に育った田中さんは、幼い頃から食べられる草や体調改善に役立つ植物に興味があった。檜原に嫁ぎ2児をもうけてからは、身近にある植物の豊富さも手伝って興味はさらに深まった。自作の野草茶で家族や自分の心身の不調をケアする機会も増えた。

「田舎暮らしの豊かさを知ってもらいたい」。そんな思いで茶の商品化を考えた時、試作を重ねる中で思い浮かんだのが、リラックス効果が注目されるクロモジ茶だった。半日陰を好むクロモジは、手入れの行き届いた針葉樹の林内に育つ。「林家に嫁いだ者として、林業の間口を広げることができるのではないか」と山の素材に着目した。収穫期が限定される野草と比べ、季節を問わず通年収穫できる点も魅力だった。

クロモジ茶は、山から採取した小枝を洗って干し、ミルサーで粉砕してからティーパック詰めする。クロモジに多く含まれるリナロールという成分には鎮静効果や抗不安効果があるとされる。弱火で10分ほど煮出すとピンク色になり、見た目にも癒やされる。

自ら描いたイラストと文字でパッケージをデザイン

田中さんは「お茶づくりは、森を育て、守ってくれる人たちがいるからこそできること。私は私のやり方で森を暮らしに落とし込み、森の尊さを伝えていきたい」と話す。クロモジの葉で作るハーブソルトの商品化も検討している。

クロモジ茶は3パック入り648円、7パック入り1296円。村内のひのはらファクトリー、山の店で販売するほか、30日に石川酒造(福生市)であるキッチンカー祭withクロモジでもイベント価格で提供する。森の暮らしを体験するワークショップなども開催。インスタグラム(@morinotesigotoya)で情報を発信している。問い合わせは042(588)5813まで。