檜原村 大嶽神社に狛犬の御朱印帳 中央大生が商品開発

 檜原村北部の大嶽神社(吉野高明宮司)は12月22日、「狛犬」を散りばめたかわいらしい御朱印帳を発売した。デザイン、制作を手掛けたのは中央大学商学部3年の一條光希さん、池田恵都さん、深津和真さん。

 3人は同大学が奥多摩3村(檜原村、小菅村、丹波山村)と協定を結び、各村の地域資源を活かした商品開発をする授業に2020年から参加。「歴史ある寺社があるのに、それを目当てにする観光客が少ないのはなぜだろう」と考え、寺社を訪ねるきっかけ作りに御朱印帳の制作、販売を企画した。

 同神社は大岳山にある奥宮と同村の里宮からなる。御朱印帳には奥宮の狛犬をモチーフに使った。権禰宜の吉野朱美さんが狛犬の写真をもとにハンコを作り、3年前からご朱印として使っている絵柄。色は檜原カラーの山吹色と緑色を採用し、明るいが派手過ぎない色遣いを意識した。

 印刷費はクラウドファンディングで募った。当初は100冊分、14万円をゴールとしていたが3日で達成。最終的に約41万円の寄付が集まったため、印刷業者にデザインのブラッシュアップを依頼し、印刷部数を200冊に増やした。

深津さんは「完成品を手にした時、感動がわいてきました」と話す。

 発売に際し一條さんは「いろんな人に手に取ってもらい、檜原村の文化を知ってもらえたらうれしい」、池田さんは「大嶽神社の長い歴史、伝統に、この御朱印帳を作ることで加われたことをうれしく思う」と話した。

 御朱印帳は本殿で9時〜16時頃まで頒布中。11㌢×16㌢の一般的なサイズで、価格は1700円。御朱印300円と合わせて2000円。(藤野)